オリックスのドラフト1位、横山聖哉内野手(18=上田西)が記念すべき「プロ初安打」を放った。12日、今キャンプ初の紅白戦に代打出場し、右前打。12球団ドラ1新人で唯一の高卒野手が、実戦初打席で潜在能力の高さを見せつけた。

「ナイスヒット!」。帰りのチームバスに乗る直前、中嶋監督から声をかけられ、横山聖の顔が思わずにやけた。最終5回に突然呼ばれた「リアル代打」のプロ“初打席”。育成右腕・中田の直球を引っ張り、ゴロで一、二塁間を抜いた。

「めちゃくちゃ緊張しました。打席では特に何も考えていなかった。無心になれたのが良かった。めっちゃ気が楽になりました」。疲労がたまり、第2クールは2日間の別メニューも経験。「一番年齢が下なので気疲れもある」中で結果を出した。中嶋監督も「(バットに)当たるだけですごい。(自分は)高校の時にプロの球を見たときに、なんじゃ、この球はと思いましたからね」と驚いた。

他球団の紅白戦結果を見て、高卒新人から刺激を受けていた。「(阪神3位)山田君とか(日本ハム4位)明瀬君とかが出ている。自分も周りにアピールしたいなというモゾモゾした思いはあった」。初安打は明瀬諒介内野手(18=鹿児島城西)に先を越されたが、高校通算30発の大型遊撃手が堂々のスタート。その裏には遊撃守備にも就いた。

「先は見ていない。キャンプで充実した日々を送れるように集中したい」。目標とするレッドソックス吉田正尚がオリックス時代につけた背番号34の後継者が、大きな1歩を記した。【大池和幸】

◆横山聖哉(よこやま・せいや)2005年(平17)10月28日、長野県生まれ。上田リトルで投手、遊撃手として野球を始め、上田シニアでも全国大会出場。上田西では3年夏に甲子園出場。高校通算30本塁打。遠投120メートル。50メートル走は6秒3。181センチ、86キロ。右投げ左打ち。

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