中日の新外国人アレックス・ディカーソン外野手(33=米独立リーグ)が来日1号ソロを放った。広島戦に「3番左翼」でスタメン出場。1-0の5回2死から2番手河野の低め変化球を右翼スタンド最前列に運んだ。「だんだん良くなってきている感じがあるので良かった」。前日9日に立浪監督から打撃指導を受けて2打数2安打2打点、2四球も選んで竜の新助っ人は頬を緩めた。

敵地で運んだアーチは、敬愛する漫画家への惜別の1発にもなった。少年時代から日本通。1日に亡くなった漫画家・鳥山明さん原作のアニメ「ドラゴンボール」の大ファンで、入団会見で「かめはめ波」のポーズも決めた。「とても悲しい。僕が日本に来て、(鳥山さんが)愛知出身というのも何かの縁。いつかはお会いしてみたいと思っていた。子供の頃から知っていたのでとても悲しいです」と表情を曇らせた。

日本野球に順応しようと自宅や自室ではドラゴンボールの動画で日本語の勉強も並行させている。「(主人公の)悟空が小さい時に、僕も小さくて、悟空が成長していくとともに自分も大きくなった」。パドレスやジャイアンツなどでプレーし、メジャー通算6年で339試合に出場して40本塁打を誇る左の長距離砲。日本での活躍を、鳥山さんにささげるつもりだ。【伊東大介】

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