巨人菅野智之投手(34)が力勝負を貫いた。

1点を失った直後の1回2死一塁。ソフトバンク柳田と対峙(たいじ)した。首を縦に振ってサインにうなずく。初球はボール判定も153キロを計測。変化球でカウント1-2と追い込んだ後、152キロは高めに外れたが、5球目も高め153キロで二ゴロに仕留めた。3回2死一、三塁でも柳田に直球4球で大胆に攻めた。真ん中高め152キロを中前適時打とされるもシーズンに向けたテーマをやり抜いた。

最速153キロでフォークも146キロを計測。女房役の大城卓にも直球主体のリードをリクエストした。自主トレから走り込み、胸郭や肩の柔軟性など細部にこだわってきた。もう1度、力で勝負できる土台を作ってきた。「正直、これで153キロなの? という感じ。いいところも課題も出たが、順調に段階は踏めている。出力に関してはもう1段階上がる」と納得はできなかった。

開幕までに細部の制球力の修正を施していく。杉内投手チーフコーチは「まだ(開幕まで)1、2回投げられるはずだから修正してくれるはず」と経験に信頼を寄せた。力強さに細かさを兼ね備え、復活の12年目とする。【上田悠太】

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