ソフトバンクがともに今季最多となる11安打8得点の猛攻を見せ、開幕から2カード連続の勝ち越しを決めた。西武からFA加入した山川穂高内野手(32)が本拠地ペイペイドーム初V打。0-1の1回1死一、二塁で左翼線に逆転の適時二塁打を放った。初回の11人攻撃による6得点の猛攻をけん引し、勝利に貢献。小久保ホークスは開幕6試合を終え、4勝2敗の貯金2とした。

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超重量打線が、ようやく目覚めた。1点を先制された直後の初回。1死一、二塁で4番の出番だ。山川が美馬の初球カットボールを左翼線に引っ張る。打球は転々と転がり、二塁から今宮が悠々とホームイン。一塁走者の柳田は巨体を揺らし、ホームに滑り込んだ。

逆転、そして決勝打。山川にとってはペイペイドーム3試合目、9打席目で待望の本拠地初安打&初打点が試合を決める一打になった。「うれしいです。いいところに飛んでくれたと思います」。打点がつくのは3月29日、オリックスとの開幕戦で移籍1号ソロを放って以来。4番が起爆剤となり、11人攻撃による6得点を呼んだ。

「監督がおっしゃっている通りだと思います」

山川はそう言った。前日3日まで、開幕5試合で平均得点は2・4。前夜の敗戦後、小久保監督は「ピッチャーに負担がかかりすぎている」と打線の奮起を促した。その言葉に結果で応えた。4番として打線を引っ張りたい思いは「いつも思っています。初回とか、早い回に打てればそういう流れになりやすい。できるだけ早めに打ちたいなと」。鬱憤(うっぷん)を晴らす一打でもあった。

西武からFA加入し、ソフトバンク打線のど真ん中に座る。とてつもないプレッシャーは感じつつ、一喜一憂だけはしない。「もちろん1球1球に一生懸命やります。どうしても一喜一憂が起きてしまいますが、長いシーズンなので。こういうことばっかりです。こういうこともありますし、ずっとは打てないので」。打率1割9分、1本塁打、3打点。動じることなく、バットを振り続ける。

開幕から2カード連続の勝ち越しを決め、開幕6試合を終えて4勝2敗の貯金2とした。指揮官は「初回にうまくつながってくれたおかけで試合をすごく楽に運ぶことができました」とニンマリ。上昇気流に乗り、5日からの楽天3連戦に挑む。【只松憲】

▽ソフトバンク川村(8回にプロ初打席)「オープン戦とは違った雰囲気で緊張しました。結果は三振と悔しさは残りますが、まずスタートが切れたことは良かった」

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