桜の開花と共に状態が上向いてきた。左足関節の捻挫で出遅れた日本ハム清宮幸太郎内野手(24)が、イースタン・リーグ楽天戦(鎌ケ谷)で今季初の長打を放った。同点の8回無死一塁、左腕桜井の外角高め142キロ直球を右越えの二塁打とした。今季ファーム9安打目で飛び出した初の長打にも「2軍なのでもっと打たないと」と表情は崩さなかった。

キャンプは正三塁手候補として沖縄・名護での1軍スタートが内定。現地に先乗りしての自主トレで左足をひねり、復帰まで5週間とされた。リハビリを経て3月20日、イースタン・リーグのヤクルト戦で実戦復帰。3月は打率1割6分7厘も、4月以降は状態を上げ、7日を終えて2割7分3厘に上昇させた。稲葉2軍監督は「キャンプやってないので、(調子が)落ちる時が来る。それを乗り越えて、ボス(新庄監督)もしっかり見ている」と1軍昇格にはまだ時間を要するとした上で期待を込めた。

新庄監督は「結果よりタイミングの取り方、スイングとかこれだったら1軍に対応できるというところで選ぶ」と昇格基準を示している。清宮は試合後、「バッティングはもっと良くなる」とすぐに室内練習場でバットを振り込んだ。左足のコンディションは万全。ボスの目にとまる一振りを準備する。【黒須亮】