雨らめしや…。阪神が雨に翻弄(ほんろう)された。

1点リードのまま5回を終えたところで、試合は雨により中断。内野の土部分にはシートが敷かれ、36分間の中断の後、試合は再開した。

それでも雨が弱まる様子はなかった。むしろ、強まる場面もあった。

先発伊藤将司投手(27)は、5回まで無安打無得点投球。6回には打席が回り、試合中断が36分間もあったため代打が送られることも考えられたが、そのまま打席に立った。

そして6回裏も無安打無得点を継続。岡田監督の決断に応えるピッチングを見せていた。

流れが変わったのは7回先頭、この日21人目の打者となった佐野に初安打を許してからだ。

右前打を浴び、横浜スタジアムには阪神ファンの悲鳴が響いた。1死から宮崎にも安打されたが、一塁大山悠輔内野手(29)が1死一、二塁から好プレーで2死二、三塁とした。そこまではよかったが、最後は山本に2点適時打を浴び逆転を許した。さらに石上にも右前打され、これを右翼森下がまさかの後逸で、3点目を失った。

雨の中でも、雨具を着た阪神ファンはびっしりと左翼スタンドを埋めていた。その分だけ、グラウンドにはため息が響いた。