阪神ジェレミー・ビーズリー投手(28)が、ど根性で白星をつかみ取った。1点リードの3回だ。西川の鋭い打球が右足のふくらはぎ付近を直撃。その場でうずくまり、ベンチで治療を受けた。ブルペン陣は緊急で準備を開始。周囲が心配するなか、駆け足でマウンドに戻ってきた。
「その時はアドレナリンがしっかり出てたから。どうにか耐えられたよ」
数球の投球練習を終えると、力強くOKサイン。足にテーピングを巻きながら再び投球を再開した。
アクシデント直後の3回は2死一塁を招いたが、4番村上を空振り三振で無失点。痛みはあるようで、何度も顔をしかめたが、鬼の形相で奮闘。4回は3者凡退で流れをつくった。5回82球を投げ切り3安打1失点で役割を果たした。踏ん張りに打線も奮起し、6回までに9得点と大量援護。今季7勝目をつかみ取った。
「今日は打撃陣のおかげで勝った試合だと思っているよ。本当に感謝だね」
これで今季のヤクルト戦は3戦3勝。対戦防御率1・06と、ツバメ打線を寄せ付けない投球が続く。
自身の体調不良もあり、8月16日の中日戦以来、約3週間ぶりの先発だった。登板間隔が空くことも度々あった今季。大切にするのは気持ちを切らさないことだ。次回の登板日が決まってから、試合当日まで対戦チームの試合を全てチェックするのがルーティン。徹底的に相手打線を分析し、頭にインプットした上で登板に臨でいる。
「ゲームまで時間があるのでずっと。長い時間見ていた方が、相手のことを知れるからね」
アクシデントにも冷静に対処できるのは、日頃から綿密な準備があるからだ。
試合後、患部については「大丈夫だよ」と問題なしを強調。岡田監督も「大丈夫。次回は抹消せえへんし」と明かした。タフネス右腕の力投が、大勝を呼び込んだ。【波部俊之介】



