メインのGHCヘビー級選手権で、挑戦者の拳王(32)が、王者エディ・エドワーズを破り新王者となった。

 ベルト獲得に執念を燃やす拳王は、王者エドワーズにリング内、場外と猛攻を仕掛けるが、前半は王者の勢いが上回る。エドワーズの強烈な逆水平チョップに、拳王はハイキックを胸元にたたき込む。エドワーズの攻撃に徐々に追い込まれる拳王だったが、20分過ぎに右ハイキックを相手の側頭部に連続で決め反撃。最後は、コーナートップからダイビング・フットスタンプを背中に、そして腹にと決め、23分50秒、ついに3カウントを奪った。

 拳王はベルトを高く掲げ、マイクでファンに「このプロレスリング・ノア、三沢さんがつくりました。その三沢さんに関わりのないボクが初めてこのベルトを取ることができた。プロレスリング・ノア、新しい時代の始まりだ。オレがみんなを日本武道館に連れて行く!」と宣言し、大声援を浴びていた。

 マイクアピールの途中に、海外武者修行中の清宮海斗(21)が登場し、次期挑戦者に名乗りを上げると、拳王はそれを快諾した。9日(日本時間10日)、明大日本拳法部の後輩、尾川堅一が米ラスベガスでIBF世界スーパーフェザー級王座を獲得。快挙に刺激を受け、初のヘビー級王座を獲得した。「すごい刺激になりました。オレも頑張ろうという気持ちでベルトを取りに行きました」と、先輩の面目を保ち、喜びをかみしめていた。