朝倉海が金星2冠王者堀口恭司にKO勝ち「感謝」

<RIZIN18>◇18日◇愛知・ドルフィンズアリーナ◇総合5分3回肘あり61キロ契約

事件が起きた。アウトサイダー上がりの格闘家朝倉海(25)がRIZIN、ベラトールの総合格闘技2団体同時世界王者堀口恭司(28)をKOで下し、地元愛知で金星をあげた。

1回、カウンターで右のストレートをヒットさせ、堀口をよろめかせる。そのままラッシュでパンチとキックをたたみかけ、2冠王者堀口を沈めた。朝倉は「勝てないって言った人多かったけど、そんなことなかったでしょ」と笑顔で勝利を喜んだ。

すべて想定内だった。右のカウンターが決まったのも「右を合わせるという作戦だったので作戦通り」。さらに「当てられるのは想定していたので、その後冷静に戦おうと心がけていました」。セコンドについた兄未来からの「柔らかく冷静に戦えば勝てる」の助言通り、緻密な作戦を実行し、勝利を引き寄せた。

「無理だっていって、挑戦しないんじゃなくて、挑戦することの大切さをたくさんの人に伝えたかった」と朝倉。世界屈指の実力を持つ堀口をKOで倒せたことで大きな自信を得た。試合後にはすぐ堀口にかけより、膝をついて頭を下げた。「メリットはなかったと思うので、盛り上げてくれるために受けてくれて感謝しています」とあらためてリスペクトを口にした。

約8カ月ぶりの実戦。しかも相手は過去最強の相手堀口。下馬評では不利とみられる中、「死んでもいい」と覚悟を決めてこの一戦に臨んだ。戦いに飢えていた。17年にRIZINデビューして以来、昨年の大みそかまで4連勝していたが、今年4月は相手の負傷により試合が流れ、6月は自身が試合直前に眼窩(がんか)底骨折。ドクターストップで欠場した。

この間、基礎を見つめ直した。13年から「アウトサイダー」で活躍してきたが、打撃技術は「自分なりに考えてきた」という独学。4カ月前からはボクシング元WBA世界スーパーフェザー級内山高志氏の門をたたき、パンチのフォームを一から学んだ。パンチだけでなく、あらゆる面で技術を向上させ、自信を持ってリングにあがっていた。「成長した部分は計算できないはず。パニックになると思う」と話していた通り、変化した姿で堀口とファンを驚かせ、価値ある勝利をつかんだ。【高場泉穂】

その他の写真

  • 堀口(右)を攻める朝倉(撮影・前岡正明)