日本相撲協会は28日、エディオンアリーナ大阪で大相撲夏場所(5月13日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を行い、白鷹山(22=高田川)の新十両昇進を決めた。この日、白鷹山はエディオンアリーナ大阪で新十両昇進会見を開き「ようやく新十両に上がれたと実感が湧いてきました」と、集まった報道陣を前に緊張した面持ちで話した。

 苦労してようやくつかんだ関取の座だった。11年夏場所で初土俵を踏み順調に番付を上げたが、三段目だった12年夏場所で右膝十字靱帯(じんたい)断裂の大けがを負った。3場所連続休場で序ノ口からの出直しとなり、幕下上位まで駆け上がった16年に糖尿病を発症。「180キロあった体重が135キロまで下がった」と、体はやせ細り幕下中位まで落ちた。「ここまでかな」と一時は落ち込んだが、奮起してこの日を迎えた。

 会見に同席した師匠の高田川親方(元関脇安芸乃島)によると「おっとりした、のんびりしたタイプ。スイッチの入り方が分からない」と、のんびり屋だという。「持っているものは部屋でナンバーワン」と言いながらも、「でもやらないと努力している人間には勝てない。ガツガツして欲しい」とハッパを掛けた。

 今後の目標を問われると、「同じ山形出身の横綱柏戸関を目標にしたい。誰も白鷹山には勝てないと言われるようになりたい」と大きな目標を掲げた。