またも流血する熱戦を制した大関貴景勝(26=常盤山)が、1敗を守り平幕の琴勝峰(23=佐渡ケ嶽)とともに優勝争いのトップをキープした。
前日の翠富士(26)に続き、伊勢ケ浜部屋の同期生コンビの錦富士(26)の挑戦を受けた貴景勝。立ち合いから突き押しで圧力をかけ続け土俵際まで押し込んだが、錦富士も粘り腰で応戦。土俵中央まで押し返し、大関の引きも誘った。互いに荒々しい張り手、突きを繰り出す激しい攻防となったが、最後は錦富士の右からの大きな張り手が空振りする格好となり、体を左にかわした貴景勝がタイミングよくはたきこんだ。
結びの一番にふさわしい熱戦に、報道陣のリモート取材に応じた日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「錦富士の方が、ちょっと熱くなった。張られて(熱くなり自分の張り手が)空振りした」と錦富士の胸中を察するように話した。取組前には、ここまでの貴景勝について「1人大関で本当に精神的に大変だけど、よくやっていますよ」と看板を1人で背負う大関を評価。ここまでの相撲内容も「いい立ち合いが出来ているから流れが良いし、焦っていない。いっぺんに持って行く相撲は少なくなったけど、しぶとく勝つことを覚えた。押し合った後もはたくのでなく、左からいなしている」と分析。協会トップの言葉を体現するような貴景勝の熱のこもった一番だった。

