「ひょうきん由美」フジ女子アナ初の定年

 1980年代にクイズ番組「なるほど!ザ・ワールド」で、「ひょうきん由美」と親しまれたフジテレビ益田由美アナウンサー(60)が、今月28日付で定年退社する。入社から37年11カ月、同局の女性アナウンサーとしては、初めてアナウンサーのまま定年を迎える。

 益田アナは、今月11日に60歳になった。白髪は交じるが、声の張りはあの頃のままだ。「私の前の世代では、フジの女性アナは8年が最長でした。長く勤められる雰囲気じゃなかったんで。まさか37年11カ月もできるなんて」。

 アナウンサー志望ではなかったが、大学の就職課に「フジテレビ リポーター募集」の紙があり、入社試験を受けて合格。5年目に転機は訪れた。

 81年10月、愛川欽也、楠田枝里子司会のクイズバラエティー「なるほど-」が始まった。世界と日本各地の話題を現地リポートとクイズ形式で紹介する番組で、益田アナは「ネパールに行くタレントがいない」理由で起用された。1人きりで航空機を乗り継ぎ、取材リポートを済ませ、帰国した。「これで、あいつは何をやらせても大丈夫という評価が付いてしまった(笑い)。最初の年は10日も休めませんでした」。

 体当たりリポートが受けた。83年11月からは18週連続で視聴率30%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を超えた。最高視聴率は36・4%。「寝ない、食べない、休まないは当たり前。四十数時間かけて1人で中南米に行ったことも。すり傷、切り傷、打撲はしょっちゅう」。だが、世界69カ国を回ったツケで、椎間板ヘルニアと頸椎(けいつい)ヘルニアを発症した。88年3月で降板し、6カ月の休職で治療。「なるほど-」は96年3月まで続いた。

 その後は自ら番組を企画し、出演するようになった。94年4月からは「ニュースJAPAN」で金曜日のコーナー「リバーウオッチング」を、同年10月からは「晴れたらイイねッ!」を手掛けた。07年10月からは、BSフジ「なるほどザ・ニッポン」で、日本の自然をリポートした。

 「ずっとリポーターの仕事を続けられたのは幸せ。これからは、ゆっくりして、フリーの後輩がたくさんいるので相談してみます。『なるほど-』は、ゴールのない全力マラソンだったけど、やめてゆっくり歩くようになって、日本の自然が見えてきた。これからも日本の自然をお伝えできたらいいですね」

 第2の人生もマイクは手放せない。【小谷野俊哉】

 ◆益田由美(ますだ・ゆみ)1955年(昭30)2月11日、東京生まれ。77年早大第一文学部を卒業後、フジテレビ入社。報道局開設放送室(リポーター)に配属され、81年編成局アナウンス部。94年に「なるほど-」の海外取材ディレクターだった5歳下の男性と結婚した。血液型B。

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