長渕剛(59)が23日、TOKYO FMの緊急特別番組「長渕剛 届け! 九州へ!!」に出演し、熊本地震の被災者にエールを送った。

 冒頭で「おーい、熊本のみんな聞いてるか? 大分のみんな聞こえてるか?」と呼び掛け、「30分しかねえけど、FMの電波を飛ばしたり、歌ったりするから、ほんの一時でも耳を傾けられたら、やってみてくれ」と、被災地を元気づけるオリジナル歌詞の曲をギターで弾き語りした。

 熊本への強い思いには、わけがあった。鹿児島出身だが、祖父が熊本出身で、「菊池(市)が長渕のルーツなんだ」と明かした。また、99年の主演映画「英二」では、熊本の市内電車や熊本城の前で撮影したという。「県や市、何より一般市民のみんなにたくさん協力してもらったんだ」と振り返った。それだけに、今回の地震で城が壊れていく映像に我慢できなかった様子。「自分が壊れていくようで、『くそー、冗談じゃねえ』って、そう思った」と悔しがった。

 エールは被災者はもちろん、現地の消防隊員、自衛隊員、さらにはお年寄りにも及んだ。「激動の昭和を生き抜いてきたもんな。心根の強さがあったから、今の俺たちがある。戦後の混乱から高度成長、とてつもなく強烈な時代を生き延びた。今の若い連中に、いろんなことを語りかけてほしい。そりゃ、いつの時代も『子供が宝』と言うけど、俺ね、じいちゃん、ばあちゃんが太陽になってほしいんだ。頼むね」とやさしく呼び掛けた。

 最後は「『長渕剛 届け! 九州へ!!』、聞こえたかぁ~!?」と絶叫。「まだまだ余震、続いてるから、とにかく気を付けてくれよ。それしか言えねえ。ラジオを聞いてる全国のみんな、九州をよろしくお願いします」と、支援を訴えていた。