NHK大阪放送局は10日、大阪市内で、来年秋スタートの次々期連続テレビ小説「わろてんか」を発表し、吉本興業創始者の吉本せいをモデルに描くことが分かった。

 脚本は、ドラマ「美女か野獣」映画「ホットロード」などを手がけた吉田智子さん。東京出身の吉田さんは、モデルの吉本せいを「今回、依頼を受けて、初めて知った」と言い「あの時代、お笑いを日本中に広めた女性がいたとは…。その感動をそのまま届けたい」と語った。

 制作統括を担当するのは後藤高久チーフ・プロデューサーで、大阪生まれの大阪育ち。「夫婦愛、親子愛、女同士の絆…たくさんの愛を描きたい。大阪の笑いの礎を築いた(せいの)人生の航路を下敷きに、オリジナルとして恋愛もの、人間ドラマを届けたい」と制作意図を説明した。

 舞台は、大阪が最も活気にあふれていた大正時代の「大大阪」がメーン。京都の老舗薬種問屋に生まれたヒロイン・藤本てんが、大阪・船場の米穀商の跡取り息子・北村藤吉と出会い、人生が一変。根っからのお笑い好きの藤吉にひかれ、親の反対を押し切って結婚。しかし、芸事好きの夫が家業を傾かせてしまい、ヒロインは夫の趣味を商売として再生させていく。

 吉本せい夫妻そのままの展開だが、脚本はオリジナルになるといい、吉田さんは「てんを中心に夫婦の深い愛を描きたい。でも、三角、四角関係にもなるんですが、それも含めて深い、深い夫婦愛にしたい」とも話している。

 夫の遊びぐせに悩まされたとされる「吉本せい」そのものにも近い物語の展開になりそうだ。

 また、ヒロインはオーディションで決定する。今月下旬から募集を始め、来年1~2月に選考。同3月ごろ発表の見込み。ヒロイン像について、後藤CPは「明るく優しい女の子の設定」とし「まず、何より、笑顔がキュート。笑った表情にウソがない子」を求めていると明かした。

 子役(8~9歳)をのぞき、ヒロインは、17歳から昭和20年代前半にあたる50歳ぐらいの幅を演じることになるそうで、後藤CPは「せいさんのイメージもそうですが、肝っ玉は座っていないと。まあ、朝ドラのヒロインは、肝っ玉が座っていないと務まりませんが」と話し、笑顔と肝っ玉をテーマにヒロインを選ぶことになる。