市川右近あらため3代目市川右団次(53)の襲名興行「寿新春大歌舞伎」(27日まで、東京・新橋演舞場)が3日、初日を迎えた。右団次の名跡復活は81年ぶり。

 夜の部の口上では市川海老蔵(39)が、妻でフリーアナウンサー小林麻央(34)との2010年の披露宴の時に、当時の右近に右団次復活について話をしたことを明かした。

 海老蔵は「襲名を自分のことのように喜んでいる一員でございます。なぜか、と申しますと、私の披露宴の折、父団十郎とともに、右団次を復活することを当時の右近さんにお話しした懐かしい思い出がございます。このように晴れの席で右団次が誕生しましたこと、誠にうれしく喜ばしい次第です」と述べた。

 また海老蔵は、右団次に「義経千本桜 川連法眼館」を教わったことを振り返り、「大恩人でございます」と感謝した。

 右団次は「代々の右団次の名を辱めることなく、努力、精進を重ねてまいります」と決意し、父の名を継ぎ初舞台をつとめる2代目市川右近(6)も元気にあいさつした。

 ほかに中村梅玉、市川猿之助、市川男女蔵、2代目右団次の孫市川右之助、市川門之助、市川中車が出演した。