元SMAPの稲垣吾郎(44)草なぎ剛(43)香取慎吾(41)の出演するオムニバス映画「クソ野郎と美しき世界」(4月6日公開)で、爆笑問題の太田光(52)が監督、草なぎが出演する「光へ、航る」がこのほど埼玉県内でクランクインした。取材に応じた草なぎは、気心の知れた太田との作品について「全米が泣きます。最高の作品つくります」と意気込んだ。

 草なぎは開口一番「楽しい現場ですね」と、撮影現場の雰囲気をうれしそうに明かした。この日は、草なぎの妻を演じる尾野真千子(36)との終盤のシーンなどの撮影が行われたが「愛すべき出演者と仲間たちで、こうやって映画を作れるのは良いですね」と笑顔でしみじみと語った。

 同作品は、息子を失った草なぎ演じるオサムと尾野演じる裕子が、悲しみを抱えながらも息子の影を追って、日本中を奔走する姿が描かれる。太田が約1カ月かけて脚本を執筆。撮影は関東近県などで5日間行われる予定だ。

 太田にとっては、91年公開のオムニバス映画「バカヤロー!4 YOU!お前のことだよ」(第1話)以来、27年ぶりの監督作。撮影現場では、真剣な表情で演技を見つめ、時には頭を抱え込むように演出を考え込む監督・太田光がいた。ともに88年デビューで、これまで多くの共演を果たしてきた草なぎは「いつもバラエティー番組で接してきたので、監督としての太田さんは初めてです。すごい下手なコンテとか書いてあるんです。僕が見てきた監督史上、一番下手くそなコンテを書いてます。でも、そんな監督に興味が尽きません」と笑いを誘った。

 撮影現場では、草なぎらへの演技指導も熱が入る。草なぎは「太田さんが一番、演技してるってくらいです」と監督を絶賛。一方、太田も「剛君、大人になったんだなって。かっこいい」と役者として初めて接した草なぎに感心した様子だ。

 息の合った2人は取材の際も、チームワークの良さを見せた。太田が作品について「成功は確信しております。全米が泣くと思います」と冗談交じりにPRすると、草なぎも「太田監督はさすが天才だな、と思える作品だと思います。全米も泣きます」と呼応し、会場の笑いを誘った。

 「クソ野郎と美しき世界」は4つの作品で構成され稲垣、草なぎ、香取がそれぞれ1作ずつ出演。最後のエピソード4では、3つの物語がクロスして3人が共演する。草なぎは「吾郎さんと慎吾に会えるのが楽しみ。映画好きな人が集まって作っている映画だし、次につながって、未来につながっていく感じです。最高の作品作ります」と続編もにおわせていた。【上岡豊】

※草なぎのなぎは弓ヘンに前の旧字体その下に刀