小説家、映画監督としても活躍する俳優大鶴義丹(50)が、初めて舞台演出に挑戦する舞台「小鳥の水浴」が21日、東京・新宿シアターミラクルで初日を迎えた。

「小鳥-」は劇団「状況劇場」を主宰していた大鶴の父の俳優唐十郎(79)のライバルで、ともに60~70年代のアングラ劇団ブームをリードした劇団「天井桟敷」の主宰者で83年に亡くなった寺山修司氏(享年47)が日本で初上演した作品。65年にニューヨークで初演を見て、持ち帰った。

大鶴は「オフオフブロードウェーで上演されていた若い男女の2人芝居でしたが、女性の母親を加えた3人芝居にして書きかえました」。岡田亮輔(36)、生井みづきが若い男女を、上久保慶子が母親を演じた。

母親役を加えたことで、男女の葛藤だけでなく、母親と娘の過酷な関係も描いている。大鶴は「原作の舞台はニューヨークですが、東京の下町みたいなテイストになった。3人芝居にしたことで倍くらいの長さになりましたが、最近話題になっている親と子供の問題にも通じることがあると思う」と話した。

24日まで上演。