麻薬取締法違反（使用）の疑いで逮捕された電気グルーヴのメンバーで、俳優ピエール瀧容疑者（51）が出演している映画「麻雀放浪記2020」（白石和弥監督）が予定通り4月5日に、ノーカットで公開される。20日、都内で、配給する東映が会見を行った。

瀧容疑者は同作で、元東京オリンピック組織委員会会長を演じており、瀧容疑者の逮捕を受け、公開協議中だった。

会見には、白石監督、東映の多田憲之社長が出席した。多田社長は「あってはならない罪を犯した1人の出演者のために、作品を待ちわびているお客さまに、すでに完成している作品を公開しないという選択肢は取らないという結論に至った」と説明した。公開時に、ポスターやテロップで、瀧容疑者が出演することを明示するという。

白石監督は「基本的には作品に罪はないという姿勢でいいと思います。どういう映画のテーマなのか、どういう役割を罪を犯した者がやっているとか、その辺の議論がなく、一様にふたをしてしまうのは良くないかなと思います。上映できないというのが特例であってほしい」とした。

映画の中には、瀧容疑者が演じるキャラクターではなく別の登場人物が覚せい剤を打っているシーンがワンシーンあるという。

これまで5作をともにしてきた瀧容疑者については「ばかやろうとしか言いようがない。自分の罪を反省して、ちゃんとまずは治療して、人として歩いてほしい。20代のころから（禁止薬物を）やってると読んで、少なくとも仕事をしているときはそういう兆候は感じられなかった」と話した。