NHK木田幸紀放送総局長の定例会見が22日、都内で行われた。現在、月~土曜の週6回放送している連続テレビ小説(朝ドラ)について、来春スタートの「エール」(主演窪田正孝)から土曜の放送を無くし、週5に短縮する方向について「さまざまな選択肢を検討している」と話した。

短縮の背景として、「エール」が4Kで制作されることを挙げ「すでに『いだてん』も4Kで制作されているが、収録や編集に時間がかかることが分かってきた」。

また、NHKが進める働き方改革の一環でもあるという。17年に「NHKグループ働き方改革宣言」を行った同局は、朝ドラに関して、20年からスタジオ収録を午後9時までとする原則を決めている。木田総局長は「朝ドラは1週間90分あり、分量的に大河より多い。昨年から大河のスタジオ収録の状況改善に努めてきたが、分量の多い朝ドラを4Kでやることの課題に突き当たり、必然的に検討が始まった」とした。

最終的な決定は、収録が始まる9月までに行うという。「いろんなご意見があると思うが、4Kの魅力を持った朝ドラを作りたいということで、最高のものをお届けしたいという気持ちはある」「6本が5本になっても、中身に大きな影響はないと思う。内容が薄くなったとか、見応えが減ったということは絶対にないと思う」。1話15分のスタイルは「変えるものりはない」としている。

朝ドラは1961年「娘と私」で放送が始まった。当時は月~金曜の週5日で1話20分。翌年の第2作「あしたの風」から週6日、1話15分のスタイルになった。