トランプ米大統領が観戦した26日の大相撲夏場所千秋楽を中継したNHK総合の平均視聴率が、関東地区で26・3%(関西地区24・9%)だったことが27日、ビデオリサーチの調べで分かった。最近10年の大相撲中継では最も高い数字。午後5時からの1時間の放送枠で記録した。

また、瞬間最高視聴率は、トランプ氏が「米国大統領杯」の授与を終えて土俵を後にする様子を放送した午後5時45分に関東地区で30・6%(関西地区30・0%)を記録した。

近年の大相撲中継では、朝青龍が白鵬との優勝決定戦を制した09年1月の初場所千秋楽に、関東地区で平均視聴率27・1%(瞬間最高36・7%)を記録していた。今回の26・3%はこれに次ぐ数字。09年5月の夏場所千秋楽でも25・7%の高視聴率を記録しているが、これを上回り、最近10年では最高の数字となった。

一方、裏番組の日本テレビ系「笑点」は関東地区の平均視聴率9・2%と前4週平均13・2%から4ポイント下がった。テレビ朝日系「サンデーステーション」も5・5%と前4週平均7・7%から2・2ポイント下がった。大相撲中継にトランプ大統領が現れた影響を受けたとみられる。

東京・両国国技館では朝乃山と御嶽海の取組が遅れたり、入場者に厳重な手荷物検査が行われ、座布団などの物を投げるなどの行為をした者は処罰される可能性があると警告するビラが配布されるなどした。会場の観客らにとっては異例ずくめの夏場所千秋楽だったが、現職の米大統領初観戦の様子は視聴者の高い関心を集めたようだ。