女優森七菜(18)が、自身が出演する映画「ラストレター」(来年1月17日公開、岩井俊二監督)の主題歌「カエルノウタ」(1月15日リリース)で、歌手デビューを果たすことが20日、分かった。アニメ映画「天気の子」でヒロイン役を演じた注目の若手女優が、透明感のある歌声を全国に響かせる。

「カエルノウタ」の作詞は岩井監督、作曲は映画の音楽を担当する小林武史氏が手がけた。爽やかなメロディーが透明感のある森の声とマッチした、ミディアムテンポの楽曲。映画のエンドロールで使われる。岩井監督は「演じるような表現で1つ1つの言葉に宿すものがあって、まだあどけない女の子なのに、すごく丁寧に、文学的に表現していて、とても感心しました」と称賛した。

森は12月末に開幕する「全国高校サッカー選手権大会」の15代目応援マネジャーにも就任し、ドラマや映画の出演作も複数控える注目株だ。「ラストレター」川村元気プロデューサーは「『試しに』ともらった歌声には、少年と少女の間をたゆたうようなみずみずしさと、誰にもまねできない力強さがあった」と起用理由を説明した。

森は「歌うことは楽しいですが、まだまだ未熟なので、1つの映画を作るような、お芝居をするような感覚で歌いました」とレコーディングを振り返った。「スクリーンで最後に自分の歌が流れるのは楽しみですが、すごく誇らしげな気持ちになるか、穴に入りたくなるか、どちらかだと思います」と初々しく笑顔でコメントした。

◆森七菜(もり・なな)2001年(平13)8月31日生まれ、大分県出身。16年夏に大分でスカウトされる。17年「心が叫びたがってるんだ。」で映画デビュー。来年春放送開始のNHK連続テレビ小説「エール」にはヒロインの妹役で出演する。154センチ。