吉本興業所属のお笑い芸人、おばあちゃん(76)が14日、TBSラジオ「生島ヒロシのおはよう定食/一直線」(月~金曜午前5時)にゲスト出演した。

2018年(平30)に吉本の養成所NSC24期生に入所、翌年卒業してピン芸人になった5年目。オーディションを勝ち抜いて、最高齢での東京・神保町よしもと漫才劇場の所属となり、先月27日に初舞台を踏んだ。

パーソナリティーの生島ヒロシ(72)に対して、まずネタを披露。

「医者おこる体重計の針笑う」。

得意の“シルバー川柳”に、生島も拍手喝采で大爆笑した。

生島が「いや、いいですね。昔からお笑いをお好きだったんですか」と聞くと、おばあちゃんは「子どもの時から好きでしたねぇ」と答えた。

さらに生島が「好きなお笑い芸人さんは誰ですか」と尋ねると「中田ダイマル・ラケットさんなんですけど。あと花菱アチャコさんとか京唄子さんとか、そういった方のを聞いて育ってますから面白かったです。しゃべくり漫才」と懐かしんだ。

さらに「『てなもんや三度笠』なんか見てましたか」と、藤田まこと、白木みのる等が出演した朝日放送のテレビコメディーについて水を向けられると「見ました。見ました。もう。張り付いて見てましたね。テレビ」と答えた。

会社員として働いていたおばあちゃんは、波瀾(はらん)万丈の人生を送っている。38歳の時に乳がんのステージ4を宣告され、1年後に卵巣に転移し、6年後には子宮にも転移した。

その経験から47歳で放送大に入学し「乳がん手術後の発汗と下着について」の卒業論文をまとめ上げた。「楽しかったですし、今でもそれは生きています。一つの形にできたという。何事も引っ込み思案ていうか“女の子だから”と抑えられてきた部分がはじけてきたかなぁと思いましたね」と振り返った。

55歳からは3歳年上の兄の介護もスタートした。生島が「笑いの力ってありますね」と聞くと、おばあちゃんは「ありますねぇ。笑って生きて行けるというのは最高の幸せですね」としみじみと話した。