アイナ・ジ・エンドが14日、東京・新宿バルト9で行われた映画初出演&主演作「キリエのうた」公開記念舞台あいさつで、岩井俊二監督(60)から“公開謝罪”された。
「キリエのうた」は、宮城の石巻、石巻、大阪、北海道の帯広、東京と、岩井俊二監督(60)が、ゆかりある地を舞台に脚本も手がけた、出逢いと別れを繰り返す4人の13年に及ぶ魂の救済を見つめた物語。アイナは、歌うことでしか声が出せない路上ミュージシャンキリエこと路花と姉の希、さらには主題歌「キリエ・憐れみの讃歌」含め劇中歌6曲も書き下ろした。
岩井監督は、96年の「スワロウテイル」でCHARA、01年「リリイ・シュシュのすべて」でSalyuを起用して音楽映画を作り、コラボした歌姫とともに時代を席巻してきた。最新作で白羽の矢を立てた新たな歌姫こそ、脚本執筆中にオンラインで見たライブの歌声に衝撃を受け「この物語の主人公は彼女しかいない」と即、対面したアイナだった。
当時、アイナは6月に解散した“楽器を持たないパンクバンド”BiSHで活動していた。岩井監督は「その頃、名前も知らない状態で、ウィキペディアで調べて知って作曲、振り付けまでやると…。現代の才気あふれるアーティストと仕事が出来る。単純に、その一点において、僕の心は大はしゃぎだった」とオファーした当時を振り返った。
ただ、BiSHの活動の合間に「深夜にギターを奏でながら…途中で心折れそうになりながら」(岩井監督)劇中歌の書き下ろしというハードな状況に、アイナから「私じゃなくてもいいと思うんですけど…」と弱音も出たという。岩井監督は「最後までゆっくり行きましょうと」と声をかけたと振り返った。
映画初出演&主演にもかかわらず、一人二役を、しかも座長として背負った。岩井監督は「撮影が始まって、演技をするのは初めてという女の子に2人の役、姉と妹と作詞・作曲…いろいろなものを背負わせてしまって、あまり言わなかったですけど…大変なことをお願いとヒヤヒヤした。キリエと路花が誕生し…アイナ・ジ・エンドが作った純度100%の作品だと思います」とたたえた。
アイナは前日13日の公開初日に「吉祥寺の劇場にポツラポツラと行って、パンフレットを買った。パンフレットを買ったお兄さんが『このシーンが良い』と言っていた。『ここにキリエ、いるよ』と思った」と映画を見に行ったと明かした。そして「見ていただいた人の感想をやっと頂ける。自分発信でいろいろなことを言っていたけれど、見てくれた人の感想を聞ける」と公開を喜んだ。
映画を、どう見て欲しいかと聞かれると「劇場が、みんなの逃げ場になれば良いと思った。5時までメッチャ頑張った人に『お疲れ、キリエの歌が待ってる』と、お疲れの場所になればいい、いやしてあげたい」と語った。
舞台あいさつには、潮見夏彦役のSixTONES松村北斗(28)と路花と接点があった過去と広澤真緒里の名を捨て、歌手としてのキリエのマネジャーを買って出る女性イッコを演じた広瀬すず(25)松坂珈琲を演じ、この日、司会を務めた笠原秀幸(40)が登壇した。



