9月に25歳団員が転落死し、10月に外部弁護士による調査チームを立ち上げていた宝塚歌劇団が14日、兵庫県内で会見した。

 

◆これまでの経緯◆

▼今年2月 週刊誌報道で、9月に急死した宙組娘役が、上級生からヘアアイロンを用いての指導をめぐりやけどを負ったと報道

▼9月29日 宙組新トップに就いた芹香斗亜の本拠地お披露目が宝塚大劇場で開幕

▼同30日 宙組所属の団員が、宝塚市内の自宅マンション敷地内で倒れているのが発見され、死亡が確認。兵庫県警は自殺とみて調べを開始

▼同日 宙組公演後に劇団が、団員の死去を宙組生らに伝える

▼10月1日 宙組公演の当日中止を発表。宝塚バウホールでは、木場健之理事長が「第56回 宝塚舞踊会」の開演前に、「昨日(30日)宝塚歌劇の生徒の死亡が報道されました」と報告。ただし、詳細は「現時点では公表を差し控えさせていただくことをご理解いただけますと幸いです」。

▼同2日 宙組公演の中止期間を8日まで延長。精神ケアの専門家を招請することも発表

▼同3日 東京宝塚劇場の花組公演も「出演者の心身の状況を考慮した結果、公演の安全な実施が困難」と、急きょ当日中止

▼同5日 花組の東京公演は6日再開と発表

▼同7日 外部弁護士による調査チームを立ち上げ、宝塚市内で木場理事長が会見。2月の週刊誌報道との因果関係も含めて調べるとしたが、この会見の時点では、当事者に聞き取ったが「(やけどは)故意ではない」。宙組の宝塚公演は中止期間を22日まで延長

▼同19日  SNS上の誹謗(ひぼう)中傷コメントについて「個人の尊厳やプライバシーを侵害し、生徒たちの心身を深く傷つける」とし、悪質と判断した内容には法的措置をとる姿勢を示した

▼同20日 11月5日までの宙組宝塚公演の全日程を中止、同10日に開幕予定だった雪組の宝塚公演についても同23日まで中止。12月21、22日の「タカラヅカスペシャル2023」中止もあわせて発表した

▼11月10日 遺族の代理人、代理人の川人博弁護士が都内で会見。「過重な業務や上級生劇団員のパワハラによって心身の健康を損ない、自殺に至った」「将来ある女性が命を奪われたことは極めて重大」とし、劇団に謝罪と補償を求めた

 

◆主な相談窓口

・いのちの電話

ナビダイヤル=0570・783・556(午前10時~午後10時)

フリーダイヤル=0120・783・556(午後4時~同9時。毎月10日は午前8時~11日午前8時)

・日本いのちの電話連盟

https://www.inochinodenwa.org/