純烈のリードボーカル白川裕二郎(49)の卒業会見を取材した。笑いあり、涙あり。実に純烈らしい会見だった。

会場は都内のおしゃれな結婚式場。スーパー銭湯を主戦場とした純烈の卒業会見としては、正直“場違い感”が否めなかった。だが、なぜ結婚式場を選んだのかは、後に知ることとなった。

冒頭、白川のあいさつと卒業に至った経緯を説明。卒業会見ということもあり、いつもとは違う雰囲気でのスタートとなった。その後、後上翔太(39)、酒井一圭(50)へと続くが、酒井の「小田井さん、岩永に続いてのまともな卒業となります」で会場の空気は一変、和やかムードとなったのだった。

酒井はその後も、「3人から2人になるので“二列”で」などと続け、新メンバーオーディションの説明では「後上と私の2人では美しいハーモニーを出せない。助けてください!」と訴え、いつも以上に“酒井節”を披露した。

なぜ、あそこまで“酒井節”を披露したのか? その理由を、おじさん記者は“酒井流の気遣い”と推測した。

白川の卒業は昨年10月、最愛の母の他界がきっかけだった。心の傷はまだ癒えていないようで、母の話題になると涙を浮かべた。「夢は紅白!親孝行!」をスローガンに活動しているだけに、親を失った悲しみは計り知れない。

芸能人の宿命かもしれないが、母が亡くなった日も白川はステージに立ち、笑顔でお客さんに元気を届けていた。そんな姿を見ていただけに酒井も、後上も、白川の思いを尊重した。

これは美談だ。だが、どこか“陰”のイメージもあった。そもそも、メンバーの卒業自体が、パブリックイメージとしては“陰”かもしれない。だが純烈のパブリックイメージは“陽”だ。“明るく元気”。そんなイメージを持っている人が多いはずだ。だからこそ酒井は“陽”にすべく“酒井節”をいつも以上に披露していると推測した。

そして、それは正解だったようだ。会見の最後、テレビカメラ10台超と駆けつけた取材人の多さに、白川は「18年のあの時以来かなと…」と“酒井節”に影響されたのか、不祥事で脱退となったメンバーの会見を例に挙げる自虐ネタを披露。酒井は「そうならないようにウェディングの会場を選んだのに!」で爆笑を誘った。

その笑いを白川は、「これでこそ純烈なんです。湿っぽく終わらず、一人でも多くの方に笑っていただく。そういうグループに在籍させていただて、本当に良かったと思っています」と、その思いをかみしめたのだった。

決して計算ではない。長年一緒に過ごしたからこそ生まれたあうんの呼吸だろう。卒業会見ではあるが、まるで1つのショーを堪能したような思いだった。【川田和博】