全国のクマ被害による死者が史上最悪の11人に上る中、日本各地では29日、学校などでの被害が相次いだ。山形市の東海大山形高では野球部の屋内練習場にクマが侵入した。政府は同日、クマ被害対策について、警察庁や農水省などの連絡会議に文科省、防衛省を追加し、閣僚会議に格上げすると発表した。
夏の甲子園6回、センバツ3回の春夏計9回、甲子園に出場している東海大山形高の野球部室内練習場にクマが現れたのは29日午前7時ごろ。同校によると、室内練習場周辺にいるクマを隣接の寮に住む野球部員が目撃。その後、クマが室内練習場にいる状況も確認された。
学校はすぐに、生徒への全員連絡ツールでクマ情報を発信した。しかし、すでに自宅を出て学校へ向けて登校中の生徒も多かったため、学校周辺では職員が生徒を誘導。最寄り駅からは送迎バスを急きょ準備し生徒を送迎した。
クマはその後、敷地を出たとみられ、午前8時ごろには学校の西側を流れる須川沿いに200メートルほど離れた睦合橋付近に現、その後須川の河川敷のヤブの中に入ったという。同一のクマかは不明だが、午前11時過ぎにはさらに数百メートル南の南山形小学校付近でもクマが目撃された。その後の行方は分かっていない。東海大山形では、下校時間を1時間早め、車による送迎なども呼びかけて対応した。
東海大山形高の室内練習場のドアには鍵がかかっておらず、クマはドアから侵入したものとみられる。練習場内に食べ物などはないが、フンが残されていたという。同校は「予断を許さない状況が続いている」と警戒を強めている。

