今年も名勝負が繰り広げられた。3歳の短距離重賞となって8年目を迎えた楠賞は6日、園田1400メートルで争われ、川崎の5番人気ホーリーグレイル(牝、内田)が制した。先に内から抜け出した愛知の1番人気ケイズレーヴのさらに内を突く差し切り。狙っていたのか。矢野騎手に聞いた。
「牡馬相手でメンバーもそろっていたので、王道の競馬では力負けするんじゃないかなと。いいところで我慢できたなという感じですね」。ニューイヤーCで南関東の牡馬は封じたが、楠賞の人気上位3頭はダートグレードでも入着。正攻法では厳しいと考えて「気持ちが強いので、馬混みに入れても」と6番手を追走した。それでも「力関係が分からなかったので、向正面あたりは不安でいっぱいでした」。すると内の8番手にいた吉原騎手のケイズレーヴが3コーナー手前から先に動いた。「吉原さんが道を開けてくれたという感じですね。そこを行くなら俺も行っちゃおうと」。追いかけるように進出。直線できっちり捉え切った。
「こういう競馬の方が絶対にいいという考えはありました」。逃げ、先行のイメージを一新した同馬の今後も楽しみだ。【牛山基康】



