真夏のダービーの異名をとるトラヴァーズS(G1、ダート2000メートル、サラトガ)が29日(土)に行われます。

今年の3冠戦線は5月2日にチャーチルダウンズ競馬場で行われたケンタッキーダービー(G1、ダート2000メートル)をJRAで11番人気だったゴールデンテンポ(牡3、父カーリン)が追い込んで優勝。ゴールデンテンポ不在で、その2週後(16日)に開催されたプリークネスS(G1、ダート1900メートル、ローレルパーク)は、出走馬中、唯一のG1ウイナーだったナポレオンソロ(牡3、父リアムズマップ)が快勝、ケンタッキーダービーに間に合わなかった無念を晴らしました。

6月6日に行われた3冠最後のベルモントS(G1、ダート2000メートル、サラトガ)はゴールデンテンポが9頭立ての4番人気タイという低い評価を跳ね返して優勝、ケンタッキーダービー2着馬で断然の1番人気に推されたレネゲイト(牡3、父イントゥミスチーフ)は3着に終わりました。

実力が評価されながらも不完全燃焼が続いたレネゲイドは、その後、トラヴァーズステークスの前哨戦で8月1日に行われたジムダンディS(G2、ダート1800メートル、サラトガ)に直行。これを豪快に差し切って再浮上の足がかりとしました。

週末のトラヴァーズSには感染症でジムダンディSを回避したゴールデンテンポ、プリークネスS制覇から臨んだ7月15日のハスケルS(G1、ダート1800メートル、モンマスパーク)で伏兵ベイビーヴィノ(牡3、父ヴィノロッソ)の2着したナポレオンソロも参戦、ゴールデンテンポやレネゲイドとの初対決が実現します。

出走馬は10頭で、2冠馬のゴールデンテンポと再浮上をかけて挑むレネゲイドが差のない1、2番人気。今月2日のリステッド競走(カーリンS)でケンタッキーダービー4着のチーフワラビーに8馬身半差をつけて優勝し、脚光を浴びたシーストライク(牡3、父ミッドシップマン)が3番人気に浮上、ナポレオンソロは、ハスケルSで4着だったザプーマ(牡3、父エッセンシャルクオリティ)と並んで4番人気タイとなっています。


トラヴァーズS(G1)


枠番(馬番) 馬名 性齢騎手 前売りオッズ

1(1) エマージングマーケット 牡3 R・サンタナJr 16・0倍

2(2) リーディングチェンジ 牡3 M・フランコ 13・0倍

△3(3) ナポレオンソロ 牡3 J・ヴェラスケス 9・0倍

▲4(4) ザプーマ 牡3 J・カステリャーノ 9・0倍

◎5(5) レネゲイド 牡3 T・ガファリオン 4・0倍

6(6) オシェリ 牡3 E・ザイアス 21・0倍

△7(7) シーストライク 牡3 F・プラ 6・0倍

8(8) ベイビーヴィノ 牡3 P・ロペス 11・0倍

◯9(9) ゴールデンテンポ 牡3 J・オルティス 3・5倍

☆10(10) サイレントタクティック 牡3 LL・サエス 11・0倍


レネゲイドは1番人気に支持されたケンタッキーダービーでクビ差の2着、巻き返しを狙ったベルモントSでは後方に構えて、最終コーナー手前からロングスパートを仕掛けましたが、直線で外から2頭に一気に捲られて3着に敗れました。5頭立てになったジムダンディSは先頭から10馬身以上離された4番手追走から進出、直線で外に持ち出して先行馬をまとめて差し切りました。距離が200メートル延びるのも好材料。期待に応えてくれそうです。追い込み一辺倒のゴールデンテンポには取りこぼしの可能性がつきまといますが、決め手はここでも上位。2000メートル戦で2連勝と距離も向いています。

2頭の間に食い込めばザプーマでしょう。伏兵候補だったケンタッキーダービーは直前に脚を腫らせて出走を取り消し。復帰戦となったハスケルSは水の浮く馬場で末脚が封じられて4着でした。春のフロリダダービー(G1)は勝ったコマンドメントにハナ差の2着。決め手はここでも引けをとりません。

ザプーマと同様にケンタッキーダービーを取り消したサイレントタクティック(牡3、父タシティウス)は、復帰したジムダンディSが3着。このひと叩きで前進は確実。ここまで7戦して2勝、2着4回、3着1会。着外なしの成績が示す通り、安定した先行力が魅力です。一気の相手強化となるシーストライクはここが試金石でしょう。

(ターフライター奥野庸介)

※競走成績は2026年8月27日現在