1番人気のアートハウス(牝4、中内田)が真価と進化を見せた。重馬場をものともせず好位から断トツの上がり33秒9で押し切り重賞2勝目。精神面でも成長を見せ、母子2代で念願のG1初制覇が見えてきた。鞍上の川田将雅騎手(37)はデビュー3年目の06年から18年連続JRA重賞勝利となった。
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ゲートインまでの過程が違った。下見所でアートハウスの背をまたいだ川田騎手は、精神面の成長を実感していた。レース前に消耗していた昨年とは違う。
「何よりもパドックでまたがった時から競馬までを非常に穏やかに迎えられたことが、こういう結果につながりました」
スタート後もスムーズそのもの。前半63秒9のスローペースでも好位で折り合う。直線では馬場の傷みが少ない大外へ持ち出され、ぬかるんだ芝を鋭くえぐった。上がりは断トツの33秒9。文句なしの内容で重賞2勝目を挙げた。
「いつも以上におさまりながら、よく我慢してくれました。リズム良く走れた分、最後までしっかり走り切ってくれました」
母子念願のG1制覇が見えてきた。中内田師は「調教の段階でも前ほど難しさを出さなくなって、心身ともに成長してくれた」と目を細めた一方で、今後については「牝馬のこの距離のレースがないので非常に悩んでいます」と明かす。かつて手がけた母パールコードは16年の秋華賞で半馬身差2着。娘にかける思いは、鞍上ともども強い。ルートは未定でも、見据える頂上は目前だ。【太田尚樹】

