セレッソ大阪が2試合連続の逆転勝ちで柏レイソルを下し、5日に鹿島アントラーズに奪われた首位の座をわずか3日で奪い返した。ホームのリーグ戦はこれで7勝3分けと全10戦で負けなし。特にこの日の金鳥スタでは6戦全勝で「熱い応援が力になっている」と尹晶煥監督。金鳥スタで今季最多1万6759人を動員し、サポーターの声援が逆転劇を生んだ。

 イヤな流れを打ち消したのは、FW杉本だった。後半16分、CKからゴール前の混戦を切り裂くように左足で押し込んだ。2戦連発となる同点弾。「後半は積極的に、球際で負けないように、とにかく追いつこうと」。尹監督が一気に選手2人を入れ替えた直後。杉本が左に入ったシステム変更がズバリ的中した。

 チーム最多8ゴールで得点ランクで3位に浮上した杉本だが、2節前まで4試合無得点が続いた。「チャンスがたくさんきているのに外しているのはオレの責任。毎試合、点を取りたいし、チームのためになりたい」。苦しんだ時間を乗り越え、勝利につながるゴールを決めた。

 最後(5月6日)に負けた柏に雪辱も果たし、これで8戦負けなし。MF山口は「夏場に首位に立つのはチームが強くなった証拠」と胸を張る。悲願初Vへ、ただがむしゃらに突き進む。【実藤健一】