浦和レッズは開催国枠のアルジャジーラに0-1で敗れ、5位決定戦に回ることが決まった。再三の好機をものにできないまま、カウンターを許した。欧州王者レアル・マドリードへの挑戦権は得られなかった。

 DF槙野の言葉がすべてだった。「サッカーの恐ろしさが凝縮されたような試合だった」。格下といえる相手との一発勝負。攻勢で迎えた後半7分、唯一と言っていい失点パターンであるカウンターを許した。中央で奪われると、スルーパス1本でエースFWマブフートに抜け出された。すでに警告を受けていた槙野は寄せきれなかった。好機を逃し続け、無情の笛が鳴る。試合後は「かなり大きな傷を負ってしまった」と現実を受け入れきれずにいた。

 浦和が優勝したアジア・チャンピオンズリーグで、アルジャジーラは1次リーグ4分け2敗で敗退していた。GK西川は「自分たちは勝たなければいけなかった。結果は負けている。受け入れなければいけない」と、ブーイングするサポーターへ頭を下げた。

 10年ぶりにつかんだ大舞台は欧州王者Rマドリードと対戦するチャンスだった。試合1週間前から現地入りして調整するなど、油断はなかったはず。初戦に敗れたことで、RマドリードはおろかFW本田のパチューカと対戦するチャンスも消えた。槙野は「非常に楽しみにしていた。受け入れがたい」と、自らを責めるように語った。

 12日のアフリカ王者ウィダド・カサブランカとの5位決定戦が、今季の最終戦となる。槙野は「2敗で終わるのは情けない。早くリカバリーしたい」と、必死に前を向いた。【岡崎悠利】