走り勝つのは、どちらか-。北海道コンサドーレ札幌は今日11日、第7節湘南ベルマーレ戦(札幌ドーム)に臨む。10日は札幌・宮の沢で前日練習を行った。攻撃的サッカーを掲げる勝ち点8同士の対戦で、開幕戦から左サイドハーフを務めるFW菅大輝(19)の運動量は勝利へのカギとなる。「走るチームなので、走り勝って先手を打って優位に立ちたい」と思い描いた。

 左サイドを駆け上がり、つくったチャンスを仕留める。第2節C大阪戦で走った12・85キロは、今季チーム最長でリーグ通算でも7位に入るが、当人は「無駄な動きが多かった」と振り返る。試合を重ねるごとに、戦術理解は進み、自身の動きと周囲が連動するようになった。あとは、結果しかない。「そろそろ決めないとまずい」。目標に定める5ゴール10アシストへ、得点にからむ仕事をするつもりだ。

 同い年の“ダイキ対決”でもある。相手DF杉岡大暉(19)は菅と同じU-21日本代表。先月のパラグアイ遠征は宿舎で同部屋となり、菅がいたずらを仕掛けて仲を深めた。ともに東京オリンピックを目指すレフティーで「スギちゃん」「スガちゃん」と呼び合う間柄。「(杉岡は)前に推進力があってパンチ力もある。楽しみ」とピッチでの再会を心待ちにする。

 前節までの札幌のペナルティーエリア内でのボールタッチ数は、リーグ最多の155。パスをつなぎ、相手を崩すスタイルで、ここ3試合は負けなしだ。対照的に湘南はリーグ最少の79で、手数をかけず、スピードあるカウンターを持ち味とする。菅は「今(チームが)いい状態なので、1人1人がやるべきことをもっとやれれば」と、次節はさらに札幌の強みを押し出す構え。ホーム3連勝へ、力強かった。【保坂果那】