J2アルビレックス新潟の19年シーズンの陣容がほぼ固まった。8日現在で新加入選手は再契約のDF早川、期限付き移籍から完全移籍となったMFカウエを含めて12人。新潟を離れるのは期限付き移籍していた選手を含め15人いる。是永社長は「予算の大幅減という現実からは逃れられない」と話していたが、そんな中でも効果的な補強が行われた。

新加入12人のうち新卒(高卒)が4人で、他のJクラブからの獲得は実質的にJ3ガイナーレ鳥取FWレオナルドとJ2栃木SC・DFパウロンの2人にとどまる。それでも今季は量より質。チームの骨格となるセンターラインが補強された。

レオナルドは21歳と若く、昨季のJ3で24ゴールを挙げて得点王に輝いた右利きのFW。昨季の先発試合でシュート0の試合は1度もなく、積極的にゴールを狙う。パウロンは来日7年目、Jリーグの経験が豊富なセンターバック。192センチの長身で、敵陣でのセットプレー時には得点源としても期待される。昨年8月にはビッグスワンで見事なゴールも決めている。昨季の終盤戦でチーム浮上の立役者となったボランチのMFカウエは、今季から「レンタル」ではなく完全移籍。名実ともにアルビの選手になった。

17、18年はブラジル人選手のプレーにがっかりさせられたサポーターも多いはず。17年には初来日のブラジル人助っ人3人が開幕前に加入するもチームになじめず、J2降格の要因になった。初来日となるMFシルビーニョは未知数ではあるが、今季はJリーグで結果を残した、いわば「計算できそうな助っ人」が新たに加入。成長著しい若手とともにJ1昇格の原動力になれるか。【石川秀和】