湘南ベルマーレが19日、平塚市内でコンサドーレ札幌と戦う23日の開幕戦(BMWス)へ向けて調整し、守護神のGK秋元陽太(31)が白星スタートを誓った。

午前練習ではサーキット走やパス回しなどで約1時間半、汗を流した。J1での2年連続全試合フル出場を狙う秋元は「開幕が迫ってきて、みんなのモチベーションも上がってきている。その日、その日を大切にしてやることが大事」と気を引き締めた。

ホームでの開幕白星をつかむため、試合2日前の21日には会場のBMWスタジアムで非公開の調整を行う。練習場である同市内の馬入サッカー場とは芝生の感覚が異なり、新加入選手らの順応をスムーズにさせる狙いもある。昨季も同様の調整で開幕戦に勝利すると、開幕から4戦負けなしと復帰1年目のJ1で上々のスタートを切った。

曹貴裁監督(50)は、いまだ本格的な札幌対策の練習には着手しておらず、非公開とする21、22日の練習で最後の仕上げに踏み切る。昨季、札幌とはリーグ戦で1分け1敗。2-2の引き分けに終わったホームでの1戦では、相手のエースFWジェイとタイ代表MFチャナティップという助っ人2人にゴールを許した。秋元は「(札幌は)外国人選手はパワーもある。厳しい戦いになるが、逆に勝てれば勢いに乗れる」と意気込む。

昨季のルヴァン杯制覇を経て、今季に目指すのはリーグ戦での上位進出。「(ルヴァン杯の)優勝は1回忘れて、新たな気持ちで、チャレンジの気持ちでやることが大事。僕とか年長の選手が(プレーで)示せることがいい刺激になると思う」。J1定着、そしてリーグ優勝へ。湘南の守護神が静かに闘志を燃やしている。【松尾幸之介】