日本代表に19歳で初招集されたサンフレッチェ広島GK大迫敬介が“半端ない”完封勝ちを収めた。アウェー浦和戦にフル出場。

前半23分のハイボール処理などを無難にこなし、後半8分には正確なパントキックをMF森島へ。シュートが防がれてアシストとならなかったが、攻守に非凡なセンスを見せた。味方が大量4得点を奪った中でも集中を切らさず、無失点で連敗を5で止め「嫌な流れを断ち切ることができた」と若々しく笑った。

派手なシュートストップこそなかったものの、視察した森保監督は「DFと連係し、いかに楽にGKに飛ぶようにするか練習しているはず」と推察。「公式戦16試合のうち9試合が無失点」とのデータを自ら持ち出し、この日で17戦10完封となった守護神を褒めた。

先輩の前で燃えた。前広島の浦和GK西川は同じ九州出身で「テレビで見ていた、あこがれの存在」。初対面でも臆すことなく試合前にあいさつし、ユニホーム交換をおねだり。試合後に「完敗だよ」と認められた。西川も「試合をコントロールする能力、守りづらい場所へのフィードなど精度が高い。自分が19歳の時より堂々としている」。うれしい言葉に初A代表への自信を深めた大迫は「連敗中に選んでいただいた中、勝って代表に行きたかった」と納得した。【木下淳】