鹿島アントラーズが総事業費約5億円をつぎ込んだ新アカデミーハウスが27日に完成し、30日、メディアに公開された。

クラブハウスから徒歩圏内に建設された鉄骨2階建ての施設で、敷地面積は2361m2。2階には52部屋の個室が設けられており、ユース所属の全43選手が入居する。自宅が遠方にあるジュニアユースの選手も入ることができるという。

1階は共有スペースとなっている。合宿などを想定して寝泊まりができる多目的ルームも用意されており、ユース以外の下部組織も利用する予定だ。その他食堂、トレーニングルーム、会議室、大浴場、ラウンジなどのほか、メンテナンスしたスパイクを乾燥させられるよう、壁一面にフックが設置された乾燥室など特徴ある部屋も設けられた。

これまでユースの選手は日本製鉄の社員寮を利用していたが、専有寮に移ることで、食事のメニューや時間帯が細かく管理できるようになるなどのメリットが生まれる。クラブのテクニカルディレクターを務めるジーコ氏は「トップチームにも下部組織出身の選手が数人いるが、そうしたクラブの土台となる選手を作る上で重要な施設。アカデミーに関わる指導者に建物の意味や関わった人たちに思いを引き継いでもらい、ピッチの上で表現してほしい」と述べた。