192センチの万能ストライカーが前線の核を担う。ベガルタ仙台FW長沢駿(31)は「最低でも2桁ゴール」を掲げ、副主将としてもリーダーシップを発揮する。最大の持ち味は強さと献身性。昨季の敵陣ペナルティーエリア内での空中戦勝率はリーグ2位で、前線からの守備でも貢献度は高い。チームは前日20日にFC東京と今季初実戦となる練習試合を終え、21日はキャンプ地の沖縄・糸満入り9日目で初の完全オフだった。

木山監督は現時点で、基本布陣4-2-3-1のチームづくりを進めている。純粋なセンターFWの椅子は1つのみで、シュート技術にたけたFW赤崎、U-19、U-21ポルトガル代表経験があるFWゲデスがポジションを争う。長沢は「いい選手ばかりですけど、負けないようにというか一緒に切磋琢磨(せっさたくま)して結果を残し、チームを上位に押し上げたい」と思いを口にする。

仙台は堅守速攻型から脱却し、最終ラインからボールをつなぐ新スタイルを構築中だ。「今は試しながらやってますけど、うまくはまったら楽しいサッカーができる。ボールを動かしながら立ち位置を意識しないといけないので、動き過ぎてしまったり、最初は難しい部分がある」。昨季のリーグ戦は、チーム最多7ゴールを挙げたが、目標の2桁には届かず。「点を取るべきところで取れなくてふがいなかった」。2020年は悔しさをパワーに変えた長身エースがゴールを量産する。

【山田愛斗】