J1横浜F・マリノスのMF大津祐樹(29)が22日、都内で自身が主宰する大学サッカー部の学生を支援するプロジェクト「Football Assist」の活動に参加し、今月7日の発足以来、初となる学生との合同トレーニングを行った。

12日から20日まで行われていたチームでの沖縄・石垣島キャンプを終えたばかり。21、22日はオフとなったが、23日から始まる宮崎での2次キャンプをにらみ、学生と共に体幹トレーニングなどで汗を流した。

大津は「コンディションは順調にきています。自分も一緒にやりながら、お互い強くなってそれぞれのチームで活躍できるように。必要だと思うトレーニングをコミュニケーションもとりながら一緒にやることで楽しさもあるだろうし、そういうところはいい点だと思います」と振り返った。 指導するのは大津が契約している宮下純一トレーナー(36)。サッカーをはじめ、ボクシングやバスケットボール、スノーボードなど多岐にわたるアスリートを手がけた経験を持つ同氏のもと、学生らにも“プロ仕様”のメニューを課して体を鍛えた。大津とともに約1時間のレッスンを完走した神奈川大サッカー部の三沢徹晃(21)は「普通のウエートトレーニングなどとは違い、鍛えている部位を意識しながらできました。大津選手も真剣にやっているので、自分もやらないといけないと思った。また一緒にできることがあれば何でも吸収していきたい」と充実した表情をみせた。

この日は大学サッカー部の選手をはじめ、個人トレーナーの仕事に興味を持っているという帝京大サッカー部の梅北茉奈トレーナー(21)が見学。プロジェクトの波は大学チームのスタッフにも波及し始めている。選手と同じ学生ながらトレーナーを務める梅北さんはSNSで活動を知って見学を申し込んだといい「うちのチームは強化部ではなく一般の部活動なので、プロトレーナーはおらず、食事補助などもない。プロトレーナーさんがパーソナルトレーニングでどんなことを話しているのか参考になったし、来て良かった」と笑顔をみせた。

同プロジェクトは大津と日本代表DF酒井宏樹(29=マルセイユ)が共同で立ち上げたもので、男女問わず無料会員登録を行った大学サッカー部の学生へ向け、トレーニングや備品の支援、大学卒業後のキャリアサポートなどを行う。宮下トレーナーによる無償でのトレーニングをはじめ、今後は栄養士による講座や大学サッカー部員を求める企業のセミナーなども予定しており、すでに関連企業からの問い合わせも相次いでいるという。大津は「若い頃からいいトレーニングを学ぶことでスキルも伸びるし、優秀なトレーナーから無償でレッスンを受けられる機会もなかなかないと思う。自分も生徒の1人ですし、どんどん学んでいってほしい」と学生たちと共にさらなる進化を遂げることを誓った。