青森山田のDFタビナス・ポール・ビスマルク(3年)が27日、J3いわてグルージャ盛岡(岩手)に来季加入が内定し、青森市の同校で発表会見が行われた。タビナス・ポールは「小さい頃からの夢だったプロ選手になれてうれしい。1日も早く試合に出られるように頑張る」と決意を表した。

兄にガンバ大阪のDFタビナス・ジェファーソン(22)を持つ185センチ、77キロの大型サイドバックは、今年の高円宮杯U-18スーパープリンスリーグ東北優勝などに貢献。50メートルを5秒9で駆け抜ける俊足を生かしたオーバーラップ、両足から繰り出す精度の高いクロス、長身を生かした打点の高いヘディングが売り物だ。

今春から数回、岩手の練習に参加。元日本代表DFの秋田豊監督(50)に高い評価を受けた。会見に出席した菊池利三GM(47)は「個人能力の高さを求める監督と球団の方針が合致した。持って生まれた能力、サイドの突破力は魅力」と獲得の理由を語った。

父がガーナ人、母がフィリピン人で日本育ち。高い身体能力は青森山田でさらに鍛えられた。「厳しい環境に自分の身を置いてみたかった。最初の年は雪中練習がつらかった。3年間で成長することができ、学校に感謝している」と振り返りながら、「お兄ちゃんに追いつき、追い越したい。その前に全国高校選手権では絶対優勝します」と夢を膨らませた。【北村宏平】