パレードを行うリバプールの選手たち(ロイター)
パレードを行うリバプールの選手たち(ロイター)

欧州チャンピオンズリーグ(CL)で最多14度目の優勝を果たしたレアル・マドリード(スペイン)が祝勝会を行った29日、準優勝のリバプール(イングランド)もリバプール市内でパレードを行った。

今季は史上初となる4冠(プレミアリーグ、欧州CL、FA杯、イングランド・リーグ杯)の偉業は逃したものの、FA杯とリーグ杯で「2冠」を達成しており、もともと祝勝パレードが計画されていた。

とはいえ、欧州CL決勝で敗れた選手たちは疲労の色を隠せなかった。敗れた悔しさも相まって、最初は浮かない表情を浮かべた選手も多かった。

そんな雰囲気を吹き飛ばしたのがリバプールのサポーターたち。数万人のファンがパレードに集まり、バスに乗った選手たちに大歓声を上げた。いたるところで発煙筒から赤い煙が立ち上り、街は赤一色と化した。

勝ち点1差でマンチェスター・シティーにプレミアリーグ優勝を譲り、欧州CL決勝では終始攻め込みながら、相手GKクルトワの好守に得点を阻まれた。クロップ監督が「私が就任してから、今のリバプールが最強だ」と言っていたチームは4冠にあと少しのところまで迫りながら、最終的には2冠に終わった。

ファンの失望も大きかったに違いない。それでもサポーターたちは大歓声で選手たちを迎えた。そこにはクラブのエンブレムにも記されている「You'll Never Walk Alone(君たちは1人じゃない)」の精神があふれていた。チームだけでなくファンも一流であることを示していた。

パレードに集まったサポーターたち(ロイター)
パレードに集まったサポーターたち(ロイター)

クロップ監督も感極まったようで、リバプール公式サイトの取材に対し「チャンピオンズリーグ決勝で敗れた翌日、あんなふうにファンが集まってくれるクラブは世界中でリバプールだけだ。本当に素晴らしい。このクラブが世界最高だ。他の人々がどう思っていても構わない」

「私は選手たちを誇りに思っている。でもそれだけじゃなく、このサポーターのみんなを心から誇りに思う。信じられないよ」

「みんなを愛している。私は酔っぱらっているわけじゃない。少しも飲んでいない。感動しているんだ」などと話し、感謝の言葉を口にした。

指揮官は欧州CL決勝が終了した直後、「我々は強いし、素晴らしい集団だ。来季またここに戻ってくる。決勝の舞台はどこだ? イスタンブールか? みんなホテルを予約しておいてくれ」とファンに呼びかけた。短いオフを過ごした後、リバプールの選手たち、そしてサポーターたちの戦いがまた始まる。

【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)