ACミランFW本田圭佑(29)が厳しい状況に立たされた。逆転勝ちしたエンポリとのホーム開幕戦は、昨季終盤の4月15日ウディネーゼ戦以来、公式戦9試合ぶりの出番なし。今夏、大型補強を行ったミランの前線は飽和状態。本田が昨季プレーしたウイングを置かないミハイロビッチ体制ではトップ下でしかプレーしていないこともあり、かなり苦しい状況にある。

 本田に代わってトップ下にはスペイン代表入りを狙う21歳のMFスソが入った。だが、目立った活躍は出来ず、後半10分に交代。続いて呼ばれたのは本田ではなく、MFボナベントゥーラ。次から次へとライバルが湧き出てくる状況だ。

 本田がトップ下で開幕スタメンを飾ったフィオレンティナ戦から1週間の間にFWバロテリとMFクカが加わり、競争が激化。ミランはさらなる補強に動いているとされ、本田が、31日から合宿が始まる日本代表の活動でチームを離れている間に居場所がなくなる可能性もある。代表選手の宿命とはいえ、ここでチームを留守にするのはシーズンに大きな影響を与えかねない。(波平千種通信員)