コロンビアの山中で28日夜(日本時間29日)に発生した、ブラジル1部シャペコエンセのメンバーを乗せた飛行機が墜落した事故について、飛行機を運航したラミア・ボリビア航空の副操縦士が緊急着陸を要請しながら、メデジンの空港の管制塔は、別な飛行機の着陸を優先したとコロンビアの複数メディアが報じた。副操縦士は電気系統の不調を訴え、必死に緊急着陸を要請したものの、聞き入れられなかったようだと報じている。

 またたラミア・ボリビア航空の全容も分かってきた。ブラジルの大手メディア・グローボの取材によると、ラミア・ボリビア航空は、昨年7月に設立されたばかりの小さな航空会社で、チャーター便の運航と輸送を専門にしていたという。アルゼンチン代表も移動に使用しており、バルセロナFWリオネル・メッシも同社の飛行機に乗っていた可能性がある。

 ラミア・ボリビア航空は飛行機を3機所有しているが、うち2機は検査中で、唯一、稼働していた1機が墜落したという。同社の関係者は、グローボの取材に「航空機は、ボリビアの政府当局の全ての検査項目をクリアし、完璧な状態だった」と答えた