エイバルMF乾貴士(29)はマラガとの開幕戦に先発フル出場し、巧みなボールタッチから好機を演出した。惜しくも開幕戦ゴールこそならなかったが、乾が攻撃の主役となったエイバルが1-0で勝った。
乾は昨シーズンに続く開幕戦での先発出場。負傷のペドロ・レオンや移籍がうわさされるセルジ・エンリッチと昨シーズンの攻撃の主役がいないチームにあって、定位置の左サイドを主戦場にチームのチャンスをつくった。
まず前半17分、乾は右サイドからのクロスに代名詞の「吸い付きトラップ」を披露すると、グラウンダーのクロスをFWチャルレスに送る。その3分後にも再びチャルレスに正確なクロスボールを送り、得点機を演出した。そして同34分には、25メートルの距離からミドルシュートを放った。ゴール枠をとらえたが、GKの正面とあってセーブされた。
後半に入っても乾が攻撃のタクトを振るった。同3分に左サイドからクロスを入れるが、あと1歩のところで味方選手に合わず。そして最大の見せ場は33分、チームの追加点として試合を終わらせる決定的なチャンスを迎えた。乾のファーサイドを狙ったシュートはマラガGKの好セーブに遭い、得点にはならなかった。
なお、決勝点は後半12分、左サイドDFアンヘルのクロスボールをチャルレスが頭で合わせた。この1点を敵地で守り、エイバルは幸先良く勝ち点3を手にした。
試合後の乾の一問一答は次の通り。
◇ ◇
-開幕戦勝利、勝ち点3と良い試合でしたが?
「そうですね。去年は負けましたし、今年は良い形で(勝てた)アウェーで難しい試合でしたけど、いい(シーズンの)入りが出来たかなと思います」
-切れもあったように見えた
「そうですね。体の調子自体は問題ないと思うし、“決めるところを決めないと”といういつもどおりの反省で終わりますけど」
-決定機のシーンを振り返ると
「自分のシュートが弱かっただけ。あっちのコースを狙うというのは悪くないと思うし、その威力、コースをもうちょっと上げていかないと思う。まあ、ニアに打っても良かったのかと思うが、フリーだったのでいろんな選択肢があった。選択肢が悪かったとは言わないが、ミートが出来なかったというところですね」
-シュートのほかにもいいクロスを上げていたが
「どっちかは決めてほしかったけど、それは仕方がない。でも、チャンスに絡めているということは自分自身良いと思うし、後半もそういったシーンを増やしていきたかったけど、なかなかできなかったのでそこを反省点にやっていきたいと思う」