MF乾貴士が所属するベティス(スペイン)は、ホームでデュドランジュ(ルクセンブルク)を3-0で下して、欧州リーグ初勝利を挙げた。
これまでの1トップの下ではなく、2トップを前に置いたインサイドハーフで先発出場した乾は開始直後からシュートを放つなど、前半から積極的にゴールを狙っていった。同じインサイドハーフのグアルダードと自由にポジションチェンジを行い、ベティスの攻撃を組み立てる役割を担った。
だが、前半終了間際にはシュートを打てる場面でパスを送ると、それまで乾のパフォーマンスに満足していたサポーターからもため息が漏れた。後半は前半のようなボールに絡むプレーが少なくなり、ホアキンと交代して退いた。
チームも、格下と思われる相手に前半は0-0で折り返し、これにはブーイングが起こる一幕もあった。
これに奮起したか、後半だけで3点を奪って欧州リーグ初勝利を手にして、ACミランに次ぐ1次リーグF組2位につけた。シュート18本は相手の5本の3倍以上。ポゼッション(ボール保持率)は7割近くに及んだ。
乾との一問一答は以下の通り。
-前半から積極的にゴールに向かっていた
乾 良くはなかったですね。もうちょっと何かできると思っていたし、しないといけなかった。相手も守備を固めていて、中に人数もかけていたので、自分のところではなかなかチャンスをつくれなかった。サイドから良い攻撃ができていたと思うのでチームとしては良かったと思うけど、自分としては良くなかった。
-2トップで臨んだ
乾 そこともうちょっと絡めれば良かった。相手が中を固めてきていたので、そこと絡むこと自体が難しかった。もうちょっと考えながらやらないといけなかった。
-改善していくのは得点か
乾 そうですね。得点だったりアシストだったり、そういうプレーをもっとしていかないといけないし、求められていると思う。そこを意識しながらやっていきたい。
-チームは良い雰囲気だ
乾 そうですね。チームとしては点が取れて勝てていることは、すごく良いこと。
-ローテーションの手応えは
乾 まあ、仕方ないと思う。出られない時は絶対に来るから、出た時には何か出来るように(集中を)切らさずに常にやっていかないといけない。
-ホームで格下相手というプレッシャーはあったか
乾 そういうのはあまりない。
-日本代表が発表されたが、印象は
乾 あまり変わらないと思う。前回のW杯で選ばれた選手も何人か入ってきているので、そこの融合は面白いと思うし、これから良くなっていくと思う。(山本孔一通信員)