【カディス(スペイン)高橋智行通信員】レアル・ソシエダードに加入したMF久保建英(21)はアウェーで行われたカディスとの今季初戦に先発出場して公式戦デビューを果たし、前半24分に初ゴールを決めた。

久保は4-4-2の2トップの一角でプレーした。序盤から積極的にドリブルを仕掛け、激しいチェックに遭うもファウルの笛は吹かれなかった。

攻撃の主軸の1人となり、18分にはCKからミケル・メリーノのヘディングシュートのお膳立てをした。そして迎えた24分、MFミケル・メリーノの浮き球のパスをペナルティーエリア内で受けた後、右足を振り抜き先制点を記録した。

その後も決定機を作るまでには至らなかったものの、味方とうまく連携してゲームの組み立てに参加し前半を終了した。

久保は後半開始後も左FWでプレーした。チームが前半ほどゲームを支配できなくなったため、あまりボールを受けることができずに前線での守備に追われる時間が多くなり、34分にピッチを退いた。

チームは最後まで堅固な守備で久保のゴールを守り切り、1-0で勝利した。

決勝点を挙げ、ヒーローとなった久保は「今までで最高の滑り出しだと思います。初戦で点をとって、しかもスタメンで始められた。いいスタートが切れたかなと思います」と喜びを口にした。

これまでは2列目のMFとしてプレーする機会が多かったが、この日は2トップの一角でのFW起用。イマノル・アルグアシル監督のさい配が的中した。

「僕はどちらかというと足元に引いて受けたいんですけど、監督からは、お前は逆に裏に狙っていけと。結局、ゴールも裏抜けからのゴールだったので、本当に監督が、僕が知らない才能というか、僕が今まで知らなかったような動きを要求してくれたことで、望み通りの形の、監督が描いた通りのゴールだったのかな」と振り返った。

久保は昨季までレアル・マドリードからの期限付き移籍でマジョルカなどに在籍。スペイン1部での4季目となる今季はRソシエダードに完全移籍した。