サッカー界最高の舞台である欧州チャンピオンズリーグ(CL)の1次リーグが17日(日本時間18日)、開幕する。
今季から欧州リーグ(EL)とともに新しい大会方式が採用されたが、その新方式についてセルビア代表でコーチを務める喜熨斗勝史氏(59)が分析。激しく魅力的な試合が増え、欧州サッカー文化のさらなる発展に寄与すると期待をあらわにした。
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今季から採用された新大会方式により、1次リーグは消化試合が減り、終盤まで激しい試合が増えると思います。
昨季までは1次リーグは4チームのホーム&アウェーの総当たりで、同組のチーム力や結果次第で戦い方を想定できたり、同組の結果により途中から消化試合が増える傾向がありました。ただ、今大会からは「同組」という概念がなくなり、戦うのは目の前の8チームですが、戦わない27チームを含む全36チームで順位を決定します。戦わないチームの結果も気にする必要があり、6~7連勝するチームは別として最後まで順位が読めず、勝ちにいく試合が増えるはずです。
決勝トーナメント自動進出は8位以内で、9~24位のチームはプレーオフに回り試合数が増えるので、国内リーグ優勝なども狙う強豪は過密日程回避のため8位以内にこだわるはず。チームへの負荷が増えることに心配な面もありますが、魅力的な試合が増えることは間違いないと思います。
昨季までの方式だと1次リーグで3チームと2試合ずつ計6試合して敗退するクラブが半数ありましたが、今季からは最低8チームと1試合ずつ計8試合対戦でき、ホームの試合も3試合から4試合に増えます。中堅国のチームにとっては強豪クラブとの対戦経験を積むチャンスになりますし、ホームに強豪チームを迎える機会も増えます。出場チームを抱える街が、さまざまなサッカースタイルや文化を持つ相手チームを体感できる機会が増えるというのも大きいです。
また、4つのポット分けが行われましたが、第4ポットが格下かと言われると、モナコ(フランス)、アストンビラ(イングランド)、シュツットガルト(ドイツ)などのくせ者がそろっており、第1ポッドや第2ポットの強豪チームと言えども油断できない対戦になります。セルビア代表は9月の国際Aマッチデーにアストンビラの18歳のDFネデリコビッチを招集しましたが、今回の欧州CLの新しい方式について彼は「いろいろなチームと試合できるのは楽しみだ」と話していました。
私はセルビア代表に関わっていますので、レッドスター(セルビア)には頑張ってほしいですし、ACミランやユベントスなど代表に招集している選手がいるチームの戦いぶりには注目しています。当然、トップ・オブ・トップのチームも戦い方は今後のサッカー界のトレンドになりうるので注視しますが、2番手や中堅国のチームがどのような戦いを見せるかも気になりますね。
賛否両論があるとは思いますが、欧州サッカー界は大会ごとに新しいテクノロジーを導入したり、さまざまな大胆な変化に挑戦します。今回の新方式導入は、もちろん経済的なプラス面を鑑みたことではありますが、全てが欧州サッカーにとってプラスになり、欧州のサッカー文化の発展につながるのではないかと期待しています。(セルビア代表コーチ)
◆大会の新方式 今季から欧州CL、ELとも新方式が採用された。1次リーグは出場チームが36に増加。9チームずつ4ポットに分けられ、各チームは各ポット2チームずつ、計8チームと1試合ずつ対戦(ホーム4試合、アウェー4試合)。8試合の対戦結果で1~36位を決める。順位決定方法は(1)勝ち点(2)得失点差(3)総得点数(4)対戦した8チームの勝ち点合計が多いチーム。上位8チームは決勝トーナメント(T)に進出。9~24位でホームアンドアウェーのプレーオフを行い勝った8チームも決勝Tに進出。決勝Tは昨季までと同様に1回戦から準決勝がホームアンドアウェー、決勝は一発勝負となる。
◆放送予定 欧州CLは1次リーグから決勝までWOWOWで独占生中継(放送・配信)される。ELも注目の試合がWOWOWで独占生中継される。

