【モンテレイ(メキシコ)3日(日本時間4日)=佐藤成】日本代表FW後藤啓介(シントトロイデン)が21歳の誕生日を異国で迎えた。W杯北中米大会に向けた事前合宿地での練習初日。気鋭の最年少FWは本場での暑熱対策を見据えて蒸し暑い中の練習にも意欲的に参加し、どんな形でも勝利に貢献する誓いを立てた。クラブ事情でアイスランド戦まで不参加だったMF鎌田が合流して初練習した一方でMF遠藤はホテルで調整した。
◇ ◇ ◇
不思議な光景だった。練習開始約30分前、ランニングシューズ姿で急に現れた後藤が、名波コーチのランニングに加わった。晴れ間が出ると日差しがきついモンテレイを長いストライドで気持ち良さそうに走る。名波コーチのルーティンに選手が加わったシーンは見たことがなかったが、令和世代の9番は自然体で振り返った。
「ジムでストレッチが終わってやることはなかったんで、ちょっと暑さにも慣れようかなと思いながら走りました。アイスランド戦のことだったり、改善点と良かった点をうまく話し合いながら」
身長191センチ。チーム最長身にして最年少。3日に21歳になった。15時間の時差がある日本からは前日から多くの連絡が届いた。「日本以外で誕生日を迎えることが初めてなんで新鮮。代表で祝ってもらえるのはめったにないこと、それがW杯の前という重要なタイミングで祝ってもらえるのは本当にうれしい」と初々しく語った。
世代別代表の常連だったが、昨年11月にフル代表を初経験。今季期限付き移籍したシントトロイデンで11ゴール7アシストと大ブレークを果たし、さらなる成長を見込まれてメンバー入りした。「本当に理想通りですし、こんなにうまくいくとは思ってませんでしたけど、目指してたので」と充実ぶりが際立つ。
代表では上田、小川という点取り屋がおり、途中交代で流れを変える役割が期待される。「(J2磐田時代に)得意分野としてましたし、代表でどういう使い方でも自分はやれる自信がある」。謙虚さを忘れず、チームにどう貢献するかを考えている。「選ばれていること自体、本当ありがたいこと。クローザーでも追加タイムに時間を使うためでもいい」と自身を犠牲にして世界一を目指す覚悟を示した。
◆後藤啓介(ごとう・けいすけ)2005年(平17)6月3日、浜松市生まれ。4歳からサッカーを始め、磐田U-15、18を経て、23年にトップ昇格。同年2月の開幕戦で2得点を挙げ、高原直泰の18歳290日を超えるクラブ最年少得点記録(17歳260日)を更新。同11月にアンデルレヒトへの期限付き移籍し、昨夏にはシントトロイデンに期限付き移籍。J2通算33試合7得点。国際Aマッチ通算4試合0得点。191センチ、70キロ。右利き。
【W杯各大会の最年少メンバー(年齢は開幕日)】
◆98年フランス大会 MF小野伸二で18歳256日。1次リーグ(L)第3戦ジャマイカ戦で途中交代から15分間出場。ファーストタッチで相手を股抜きでかわすなどの好プレーを連発。18歳272日でのW杯出場は、日本最年少記録。
◆02年日韓大会 DF市川大祐で22歳17日。全4試合に出場。1次L第3戦チュニジア戦で1アシスト。初の16強進出に貢献。
◆06年ドイツ大会 DF駒野友一で24歳319日。1次リーグ第1戦でフル出場。
◆10年南アフリカ大会 FW森本貴幸で22歳35日。出場なし。
◆14年ブラジル大会 MF山口蛍で23歳249日。全3試合に出場。
◆18年ロシア大会 GK中村航輔で23歳107日。出場なし。
◆22年カタール大会 MF久保建英で21歳169日。1次リーグで2試合に先発出場し、ともにハーフタイムで途中交代。


