英国政府は16日(日本時間17日)、北中米ワールドカップ(W杯)準決勝でイングランドに2-1で勝利したことを祝うアルゼンチンの選手たちが、領有権が争われているフォークランド諸島の主権を主張する横断幕を掲げてポーズをとったことを受け、国際サッカー連盟(FIFA)に調査をするように求めた。米ESPNなどが報じた。
15日にアトランタで行われた試合の後、アルゼンチンの選手たちはファンから手渡された「Las Malvinas son Argentinas(マルビナスはアルゼンチンのもの)」と書かれた横断幕を掲げた。
アルゼンチンはフォークランド諸島をマルビナス諸島と呼んでいる。
同諸島は1982年に当時のアルゼンチン軍事独裁政権の命令により侵攻され、その結果10週間にわたる戦争が勃発したが、英国が勝利を収めた。
キア・スターマー英首相の報道官は16日、「W杯は我々のものではないかもしれないが、フォークランド諸島は間違いなく我々のものだ」と述べ、「自決権は島民にあり、フォークランド諸島に対する我々のコミットメントが揺らぐことは決してない」と語った。
英国のピーター・カイル・ビジネス長官がアルゼンチンの選手たちの行動を「全く不適切」であると述べた後、スターマー首相はFIFAへの調査要求を支持したという。
FIFAの懲罰規定は、スタジアム内での「政治的、思想的、宗教的、または攻撃的な性質」を含む「スポーツイベントにふさわしくないあらゆるメッセージ」を禁止しているため、FIFAはアルゼンチンの選手および同国サッカー連盟を処分することができる。
政治的メッセージに対するFIFAの罰金は、約5000ドル(約80万円)から2万ドル(約320万円)に及ぶ。
アルゼンチンは2014年のスロベニアとの親善試合後にも、同じスローガンを記した横断幕を掲揚したとしてFIFAから罰金を科されている。
一方、アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領は、横断幕を掲げた選手たちの行動を「完全に妥当なもの」と表現し、そのメッセージは「すべてのアルゼンチン人が共有する感情を反映している」と述べた。
しかし、同大統領はFIFAがチームに罰金処分を下すだろうと予想しているとも語った。


