常葉学園橘出身で帝京大の竹下凱(2年)が1区を任され、区間7位の力走を見せた。高校2年の6月までサッカー部に在籍していた異色の経歴の持ち主は軽快にピッチを刻み、終盤まで先頭集団に食らいつき、わずか22秒差でタスキをつないだ。身長168センチながら大きな存在感を示した。

 競技歴が短いからこそ、地道な努力で着実に実力をつけてきた。昨年は箱根を走れなかったが、同3月には世界学生クロスカントリーに出場。日本の団体銀メダルに貢献する走りを見せた。中野孝行監督(53)も「竹下は(先頭に)ついて行くだけでなく、しっかりレースができていた。今後も面白い選手になると思います」と評価した。チームは最終的にシード圏外の11位に沈んだものの、一時は4位まで順位を上げるなど、活気を与えるレースを展開した竹下。今後のさらなる成長に期待がかかる。【鈴木正章】