日本陸連は15日、都内で、公募によって女子リレーの代表候補を選ぶ強化プロジェクトの説明会を開いた。選手やスタッフ約50人が出席し、山崎一彦プロジェクトリーダー(47)は「多くの人が参加してくれた。厳しい中で光は見えたのかな」と話した。

7人制ラグビーを辞め、陸上競技への復帰する09年世界選手権100メートル障害代表の寺田明日香(28)も説明会に参加し、「いろんな選手にチャンスが与えられる」と歓迎した。13年に陸上を引退し、結婚、出産も経て16年にラグビーに転向。ブランクはあるが「陸上選手時代はやらなかったことをたくさんやってきた。120%よくなっているのではないか」と400メートルリレー代表候補入りへの自信を示した。

セレクションは来年1月。今季の成績やタイムトライアル走の結果などから400メートルと1600メートルを合わせ、約16人を選出する予定。まずは来年5月の世界リレー大会(日産スタジアム)で、上位10カ国に与えられる世界選手権(ドーハ)の出場権獲得を目指す。

男子が注目を集める一方で、女子の短距離は苦境にある。400メートルリレーは12年ロンドンオリンピック(五輪)、1600メートルリレーは08年北京を最後に五輪に出場できていない。日本陸連の麻場一徳強化委員長(58)は「東京五輪の舞台に女子リレーを立たせたい」と力を口にした。